APMツールのシェアや導入社数の読み方
シェアや導入社数は、製品の広がりを知る手がかりです。ただし、数字の集計方法は調査によって異なるため、前提の確認が欠かせません。
シェアを示す調査の集計条件
シェアの数値は、調査会社や調査の時期、対象とする市場の範囲によって変わります。APMツールだけを対象にした調査か、広い意味の監視ツール全体を対象にした調査かで、見え方が異なる場合があります。
調査の実施主体と、公表された時期を確認しましょう。出典が明記されていない数字は、参考情報にとどめるのが安心です。調査の対象に自社と近い規模の企業が含まれているかも、確認の目安です。
導入社数の数え方の違い
導入社数には、無料プランの利用者や試用の利用者を含むかどうかなど、数え方がサービスごとに異なる場合があります。同じ「社数」でも、比較できる条件とは限りません。
数字の算出条件が公式サイトに記載されているかを見てください。不明な場合は、問い合わせで確認すると安心です。回答の内容を記録しておくと、他の製品との比較にも使えます。
数字だけで製品を選ばない理由
シェアや導入社数が大きくても、自社の環境や用途にあうとは限りません。監視したい言語やクラウドへの対応、運用できる体制など、自社の条件で確認することが重要です。
数字は候補を絞る材料として使い、最終判断は試用や機能の比較で行いましょう。候補の数が多いときは、数字で大まかに絞り込み、その後に詳細を確認する流れが現実的です。
満足度が高いAPMツールを比較する
満足度の調査結果は、製品を比べる参考にできます。比較する際に確認したい前提を、順に見ていきます。
満足度調査の対象と時期
満足度は、回答者の人数や属性、調査の時期によって結果が変わります。回答者が個人の開発者中心か、企業の運用担当者中心かでも、重視される点が異なる場合があります。
自社と近い立場の回答者が多い調査を選ぶと、参考にしやすくなります。調査の概要が公開されているかも確認してください。調査の設問や回答数が分かると、結果の信頼度を判断しやすくなります。
自社の評価項目への置き換え方
総合的な満足度の点数だけでは、何に満足しているのかが分かりません。操作性、サポート、機能の充実度など、項目別の評価が公開されていれば、自社が重視する項目と照らして見られます。
項目の定義が調査ごとに異なる点には注意が必要です。点数の高い低いを、単純に比べないようにしましょう。評価の理由が文章で公開されている場合は、そちらも読んでおくと参考にできます。
比較時の条件のそろえ方
製品を比べるときは、利用規模や契約プラン、対象のシステムなどの条件をそろえて見ることが大切です。条件が異なる評価を並べて比較すると、判断を誤る可能性があります。
自社の条件に近い事例や評価を優先して集め、同じ基準の一覧表に整理しておきましょう。比較の軸をそろえておくと、社内での説明もしやすくなります。
APMツールの口コミや評判の見方
口コミは、導入後の使い勝手を知る手がかりです。一方で、書き手の立場や環境によって評価は変わるため、読み方を整理しておきましょう。
良い口コミから分かる内容
良い口コミでは、障害の原因を見つけやすくなった、画面が分かりやすいといった、使い勝手に関する内容が挙げられる場合があります。どの機能や場面について評価しているかを読み取ると、参考にしやすくなります。
具体的な利用環境や導入の目的が書かれた口コミは、自社の状況と比べやすい傾向があります。利用規模や使用言語が書かれていれば、さらに参考にしやすくなります。
悪い口コミから読み取れる注意点
悪い口コミには、設定が難しい、費用が想定より増えた、サポートの返信が遅いといった指摘が挙げられる場合があります。内容を、導入前の確認項目に置き換えると役立ちます。
ただし、不満が製品の仕様によるのか、使い方や環境によるのかは、口コミだけでは判断できません。ベンダーへの質問や試用で確かめましょう。
レビューサイトの偏りへの注意
レビューサイトの口コミは、投稿した人の意見であり、全利用者の評価を表すものではありません。投稿数が少ない場合や、投稿時期が古い場合は、現在の製品と状況が異なる可能性があります。
複数の情報源を見比べ、同じ指摘がどれだけ重なっているかに着目しましょう。口コミが少ない製品は、評価が定まっていない可能性もあります。レビューの掲載基準が公開されている場合は、確認しておきましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でAPMツールの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
APMツールの採用実績とセキュリティ認証
企業での採用実績やセキュリティ認証は、製品の信頼性を判断する材料の一つです。何を見ればよいかを整理します。
上場企業での採用実績の見方
公式サイトの導入事例には、上場企業での利用が紹介されている場合があります。事例は、掲載を許可された一部の利用例であり、全体の傾向を示すものではありません。
自社と似た業種や規模の事例があれば、運用体制や導入の経緯を参考にできます。事例の掲載時期が古くないかも確認しましょう。事例の内容が、現在の製品の機能と大きく変わっていないかも見ておくと安心です。
セキュリティ認証の種類と対象範囲
情報セキュリティに関する認証には、組織の管理体制を認証するものや、クラウドサービスの運用を評価するものなどがあります。取得している認証の名称だけでなく、対象範囲がどこまでかを確認することが大切です。
認証があっても、情報漏えいなどが起きないことを保証するものではありません。データの保管場所やアクセス制御も、あわせて見ておきましょう。
ベンダーへ確認したい質問事項
公開情報だけでは分からない点は、ベンダーに質問して確かめましょう。例えば、認証の対象範囲や、データの保管場所、障害時のサポート体制などが質問の候補です。
質問事項は一覧にまとめておくと、聞き漏れを防げます。回答は書面やメールで受け取り、担当者間で共有しておくと、後から確認する際に役立ちます。
評判を自社の判断につなげる進め方
集めた評判や指標は、そのままでは選定の決め手になりません。自社の条件にあわせて検証する進め方を紹介します。
評価基準表の作成
機能、費用、サポート、セキュリティなどの項目を並べた評価基準表を作り、候補の製品ごとに記入していく方法があります。評判や口コミで気になった点は、確認項目として表に加えておきましょう。
項目ごとに重要度を決めておくと、社内で判断の根拠を説明しやすくなります。重要度は、運用担当者と管理者の双方の意見を聞いて設定すると、偏りを抑えられます。
無料トライアルによる評判の検証
口コミで見聞きした長所や短所が、自社の環境でも当てはまるかは、試用で確かめる方法が有効です。実際のアプリケーションに近い環境で、設定のしやすさや画面の見やすさを試しましょう。
試用の結果を評価基準表に反映し、複数人で意見を持ち寄ると、判断の偏りを減らせます。試用期間が限られる場合は、確認したい作業を事前に決めておくと効率的です。
導入後に評判を振り返る運用
導入後も、期待した効果が得られているかを定期的に振り返ることが大切です。障害対応にかかった時間や、アラートの精度に対する現場の意見を集めると、改善点が見えてきます。
評価の結果は、契約更新時の判断材料として活用できます。
評判から絞り込むAPMツール
口コミや評価とあわせて確認したい製品を紹介します。
New Relic
- 全てのスタックをOneプラットフォームで統合監視可能
- システム全体を把握し問題の予兆検知や早期発見・早期対応が可能
- クラウドネイティブ対応で、スケールに応じた柔軟な監視が可能
ベニックソリューション株式会社が提供する「川崎重工IT子会社が手掛けるオブザーバビリティソリューション「NewRelic」」は、システム全体を把握し、問題の予兆検知や早期発見、早期対応をめざすオブザーバビリティソリューションです。リアルタイムにデータを取得し続けるため、運用中の変化を追いやすくなります。サービスマップやタグ設定など、運用に使う機能が揃っている点も確認できます。評判を調べる際は、こうした機能が自社の運用に適しているかもあわせて見ておくと判断しやすくなります。
Dynatrace (Dynatrace合同会社)
- アプリからインフラまで自動トポロジーマップで可視化。
- AI分析で原因特定・影響範囲を分析し、MTTRを削減。
- クラウドネイティブ/Kubernetes対応。
AppDynamics (株式会社サムライズ)
- アプリの性能をリアルタイムに監視
- 障害や遅延の原因をコードレベルで特定
- ビジネスへの影響を可視化。
New Relic APM 360 (New Relic 株式会社)
- アプリの健全性指標を統合ビューで一元表示。
- 性能をリアルタイムで監視し、稼働状況を常に把握。
- マルチクラウドにより、多様なインフラ環境に対応。
ES/1 Shelty (株式会社アイ・アイ・エム)
- シームレスな情報基盤により外れない分析が可能に!
- インフラからアプリをシームレスにつなぐ!
- 担当間での情報共有も最適に行える!
APMツールに関するよくある質問
評判の良いAPMツールを探すときに、導入前によく寄せられる疑問をまとめました。確認の際の参考にしてください。
- ■Q1:シェアが高いAPMツールを選べば安心ですか?
- A:シェアは調査の条件によって変わるため、数字だけでは判断できません。自社の環境への対応や運用体制とあうかを、機能の比較や試用で確認しましょう。
- ■Q2:満足度の高い製品を比較する際の注意点は何ですか?
- A:調査の対象者や時期、評価項目の定義を確認します。条件が異なる調査結果を単純に比べず、自社が重視する項目で整理してください。
- ■Q3:口コミは参考にしてよいですか?
- A:参考にはなりますが、書き手の環境や立場によって評価は変わります。複数の情報源を見比べ、気になった点は試用やベンダーへの質問で確かめましょう。
- ■Q4:セキュリティ認証を取得している製品なら、情報漏えいを防げますか?
- A:認証は管理体制を評価するものであり、事故が起きないことを保証するものではありません。対象範囲やアクセス制御などの機能もあわせて確認しましょう。
まとめ
評判の良いAPMツールを見極めるには、シェアや導入社数、満足度、口コミの前提を確認し、自社の条件に置き換えて読むことが大切です。評価基準表を作り、無料トライアルで検証すれば、判断の根拠を整理できます。複数製品を比較したい場合は、資料請求を活用してみてください。

