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IFRSとは?JGAAPとの違い・メリット・注意点をわかりやすく解説

IFRSとは?JGAAPとの違い・メリット・注意点をわかりやすく解説

最近、日本でも広がりを見せている「IFRS」とはどのようなものなのでしょうか。会計業務について勉強する中で気になった人は多いでしょう。

この記事ではIFRSの概要から日本会計基準との違い、メリット・デメリット、導入時の注意点まで幅広く解説します。より自社に適した会計基準を考える参考にしてください。

この記事は2020年4月時点の情報に基づいて編集しています。
目次

    IFRSとは

    さっそくIFRSの概要を見ていきましょう。

    国際会計基準である

    IFRSは「International Financial Reporting Standards」の略で、日本語に訳すと「国際会計基準」になります。また、「国際財務報告基準」とも呼ばれます。ロンドンに拠点を持つ民間団体「国際会計基準審議会(IASB)」によって策定されました。

    IFRSは「アイエフアールエス」や「イファース」「アイファース」などと読まれています。読み方は人によってさまざまですが、IASBは「イファース」と呼んでいるそうです。

    IFRSが策定されたのは、世界共通の会計基準を作るためです。2005年にはEU域における上場企業で適用が義務化され、今では110以上の国で採用されています。

    一方、日本とアメリカを始めとした一部の国ではまだ導入されていません。日本では2015年に上場企業に対して強制適用する予定がありましたが、震災やアメリカの対応遅れなどの影響で頓挫しました。現在は、適用企業を増やすことに努めています。

    日本会計基準と違って原則主義である

    会計基準には大きく分けてGAAPとIFRSがあります。GAAPは「Generally Accepted Accounting Principles」の略で、日本語に訳すと「会計基準」となります。読み方は「ギャープ」です。

    日本で使われているのはJGAAPといい、GAAPに分類されます。アメリカのUSGAAPを参考に作っているため両者は共通点が多いです。

    一方、JGAAPとIFRSは大きく異なります。主な相違点を簡単に見てみましょう。

    【JGAAP】
    条文主義
    詳細に規則を設定する
    損益計算書重視
    フローすなわち純利益(収益-費用)を重視する
    国内基準
    日本の市場や税務との関係を踏まえて定められている
    【IFRS】
    原則主義
    詳細な規則を設定しないため、企業ごとに原則を解釈・規則化する必要がある
    賃借対照表重視
    ストックすなわち純資産(資産-負債)を重視する
    グローバル基準
    世界中での利用を想定している
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    IFRSのメリット・デメリット

    続いて、IFRSのメリットとデメリットを紹介します。

    メリット:有用性の高い財務諸表を提供できる

    IFRSは世界中で利用されている会計基準です。つまり、IFRSを導入すればグローバルレベルで有用な財務諸表を提供できることになります。

    これは、特にグローバルに事業展開したり資金調達する企業にとって重要なポイントです。IFRSに基づいた財務諸表なら海外投資家などの利害関係者に重要な情報を提供できるようになります。

    また、国内外の支社・拠点における会計基準がすべて同じであれば管理が楽になるのもメリットです。グループ企業全体の財務報告プロセスを効率化・透明化できます。

    デメリット:導入するのに時間と労力がかかる

    IFRSはJGAAPと大きく異なります。そのため、日本の企業がIFRSを導入する場合は多くの時間と労力を要します。

    たとえば、会計システムはIFRSに対応したものに変えなければなりません。また、売上計上基準は検収基準のみとなり、出荷基準は認められません。このように、業務体制をIFRSに合ったものに変え、従業員に教育を施す必要もあります。

    これらのコストをかける価値があるのかどうか、メリットとデメリットをよく比較することが大切です。

    IFRSの導入を検討する際の注意点

    最後に、IFRSの導入を検討する際に注意すべきポイントを2つ解説します。

    個別財務諸表へのIFRS適用は不可能

    金融商品取引法において、以下の2要件を満たす会社は連結財務諸表にIFRSを適用することが認められています。

    • ■有価証券報告書の作成
    • ■IFRSによる連結財務諸表の適正性確保のための取組み・体制整備

    一方、個別財務諸表については上記の要件を満たしても、IFRSを適用することは認められていません。必ずJGAAPに基づいて作成する必要があります。

    導入時は初年度適用作業が必要

    IFRSを導入する年度には初度適用と呼ばれる規則に従わなければなりません。これは、簡単に表現すると「これまでもIFRSを適用してきたかのように見せる」ための規則です。

    具体的には、過去の財務諸表をIFRS対応のものに作り直す遡及作業が求められます。初めてIFRSに基づいて財務諸表を作成する場合は、2期分のIFRSに基づく財務諸表を開示しなければなりません。

    目的は、利害関係者が企業の業績を過去と現在で比較しやすくすることです。利害関係者が財務諸表を通して知りたいのは業績の推移であるため、現在の状態だけが分かっても意味がありません。過去と現在の比較を円滑にするべく、遡及作業が必要になります。

    過去の財務諸表を作り変えるに際して、IFRSではいくつかの免除規定が定められているため、その規定に則って対応しましょう。

    メリット・デメリットを理解した上でIFRSを導入しよう

    IFRSは、グローバルに事業展開したり資金調達する企業にとって重要な国際会計基準です。

    IFRSを導入すれば有用性の高い財務諸表を海外の投資家などの利害関係者に提示できるようになります。しかし、日本会計基準との違いが大きいため、導入時の負担は侮れません。したがって、導入すべきかどうかはメリット・デメリットのどちらが大きいかによって左右されます。

    自社の状態を踏まえて導入するか否かを決めましょう。

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