アプリケーション仮想化の画面転送機能の確認点
画面転送は、サーバー側で動かしたアプリの画面を、利用者の端末へ届ける機能です。デスクトップ全体ではなく、アプリ単位で転送できるかなど、製品ごとの違いを確認しましょう。
アプリ単位で転送できる範囲
アプリ単位の転送では、利用者の画面に必要なアプリの画面だけが表示され、ほかの操作は手元の端末で行えます。デスクトップ全体を転送する方式よりも、利用者が違和感なく使える場合があります。
転送できるアプリの数や、同時に開けるアプリの種類を確認しましょう。端末側のアプリと並べて使うときの操作性も、試用で確かめておくと安心です。画面の切り替えがスムーズかも、見ておきたい点です。
回線の状況による操作の遅れ
画面転送は、回線の速度や遅延の影響を受けやすい仕組みです。通信の状態が悪いと、入力した文字が表示されるまでに時間がかかる場合があります。
自社の拠点や在宅環境の回線で、実際の操作を試しましょう。回線が不安定になっても作業を再開できる機能があるかも、確認したい点です。通信の遅延を測る方法も、ベンダーに質問してみましょう。
印刷やファイル保存などの周辺機能
業務では、印刷やファイルの保存、コピーした内容の貼り付けなど、アプリ以外の機能も使います。仮想環境では、これらの機能の扱いが設定によって制限される場合があります。
よく使う周辺機能が使えるかを、導入前に洗い出して確かめましょう。情報の持ち出しを防ぐ目的で制限する設定ができるかも、あわせて確認すると安心です。印刷した書類の管理ルールも、社内で決めておきましょう。
端末にインストールせず使える機能の確認点
端末にインストールせずにアプリを使えると、端末の準備や入れ替えの手間を減らせる場合があります。ただし、仕組みの違いにより、必要な条件が変わる点に注意が必要です。
配信方式の違いと必要な環境
インストールなしで使う方法には、専用のソフトを通して画面を受け取る方式や、アプリを必要なときに端末へ読み込んで動かす方式などがあります。方式によって、端末側に必要な準備が異なります。
自社の端末にどこまでの準備が必要かを確認しましょう。社外から接続する場合の認証の仕組みも、選定時の確認項目です。端末が持ち込みの私物の場合は、利用条件も整理しておきましょう。
ブラウザから利用できる場合の条件
製品によっては、専用のソフトを入れず、ブラウザだけでアプリを使える場合があります。端末側の準備が少なくて済む一方、使えるブラウザの種類や機能に条件がある場合もあります。
対応するブラウザの種類と、印刷や音声などの対応状況を確かめましょう。利用する端末ごとに動作を試して、使える範囲を整理しておくことが大切です。条件を一覧にしておけば、社内への案内もしやすくなります。
アプリケーション仮想化の一括管理と更新機能
アプリのバージョンをサーバー側でまとめて管理できると、端末ごとの更新作業を減らせる可能性があります。更新の仕組みの細かな違いが、運用の負担に影響します。
更新作業の集約と配信の制御
サーバー側でアプリを更新すれば、利用者は次回の接続から新しい版を使える仕組みの製品があります。端末ごとに更新を行う手間が省け、バージョンの不一致も起きにくくなります。
更新の時間帯や対象の利用者を指定できるかを確認しましょう。業務時間中に更新が入らないよう、設定できると安心です。更新の予定を利用者へ知らせる機能があるかも、確かめておきましょう。
更新後に問題が起きたときの対応
更新後にアプリの不具合が見つかる場合もあります。多数の利用者が同時に影響を受けないよう、備えておくことが大切です。
一部の利用者だけで先に試す運用や、問題があったときに前の版へ戻せるかを確認しましょう。戻せる範囲や手順は製品により異なるため、事前に質問しておくと安心です。更新の履歴が残るかも、あわせて確かめておきましょう。
利用者や部門ごとの配信設定
部門や役職によって、使うアプリやバージョンが異なる場合があります。配信先を細かく設定できないと、不要なアプリが見えたり、必要なアプリが使えなかったりすることがあります。
利用者のグループごとに、配信するアプリを分けられるかを確認しましょう。社内の人事情報や認証の仕組みと連携できるかも、運用の負担に関わります。人事異動のたびに手作業が必要にならないかも、見ておきたい点です。
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旧OS専用アプリの延命利用に関する機能と注意点
古いOSでしか動かない業務アプリを、使い続けたい場面があります。アプリケーション仮想化は、その方法の一つになる場合がありますが、注意すべき点もあります。
古い環境でアプリを動かす仕組み
サーバー側に古いOSの環境を用意し、そこでアプリを動かす方法があります。利用者の端末には新しいOSを使いながら、古いアプリを使い続けられる場合があります。
ただし、動作しない旧アプリもあります。製品の対応するOSの範囲と、動作の実績をベンダーに確認しましょう。実際の業務アプリで、事前に動作を確かめることも欠かせません。
延命利用に伴うセキュリティ上の課題
提供元のサポートが終了したOSは、新たな脆弱性への対応が行われない場合があります。仮想環境で動かす場合でも、サーバー自体が攻撃を受ける可能性があります。
外部のネットワークから隔離するなど、接続の範囲を絞る対策を検討しましょう。社内の情報システム部門や専門事業者に相談することも、有効な手段です。対策の内容と範囲は、記録として残しておくと見直しの際に役立ちます。
将来の移行を見据えた計画づくり
延命利用は、アプリの更新や新しいシステムへの移行までの時間を確保する手段として位置づけると考えやすくなります。長期間続けると、保守の負担が増える場合があります。
いつまでに移行するのかの目安を、あらかじめ決めておきましょう。移行の際に、データやアプリの設定を取り出せるかも確認しておくと安心です。移行の進み具合は、定期的に振り返る機会を設けましょう。
GPU対応とマルチデバイス対応の機能の確認点
CAD(設計用のソフト)や画像処理のように負荷の高いアプリや、スマホ・タブレットでの利用には、専用の機能や条件が必要になる場合があります。業務で使う場面を具体的に想定して確認しましょう。
GPU対応が必要になるアプリの場面
CADや画像処理のアプリは、GPUという画像の処理を担う部品の性能が操作性に影響する場合があります。サーバー側がGPUに対応していないと、画面の動きが遅くなることがあります。
利用するアプリの推奨環境と、製品のGPU対応の範囲を照らし合わせましょう。実際のデータを使った試用で、操作の滑らかさを確認することが大切です。GPUの数や割り当ての方法で、同時に使える人数が変わる点も押さえておきましょう。
スマホやタブレットでの操作性
マルチデバイス対応では、スマホやタブレットからもアプリを使えます。ただし、パソコン向けのアプリは、小さな画面での操作が難しい場合があります。
タッチ操作に対応しているか、画面の拡大や入力の補助機能があるかを確認しましょう。外出先で使う場面を想定し、通信量や安全面もあわせて確かめておくと安心です。端末ごとに利用できる機能の範囲も、整理しておきましょう。
アプリケーション仮想化に関するよくある質問
アプリケーション仮想化の機能について、よく寄せられる疑問をまとめました。製品を比較する際の確認項目としてお役立てください。
- ■Q1:アプリ単位の画面転送は、デスクトップ全体の転送と何が違いますか?
- A:アプリ単位では、必要なアプリの画面だけを利用者の端末に表示できます。端末側のほかの操作と並べて使いやすい一方、転送できる範囲は製品によって異なります。
- ■Q2:端末にインストールしなくても、どのアプリでも使えますか?
- A:アプリや方式によっては使えない場合があります。端末側に必要な準備や、対応するアプリの範囲は製品ごとに異なるため、事前に確認しましょう。
- ■Q3:旧OS専用のアプリを使い続けても問題ありませんか?
- A:延命利用はできる場合がありますが、サポートが終了したOSにはセキュリティ上の課題があります。接続の範囲を絞るなどの対策と、移行の計画をあわせて進めましょう。
- ■Q4:GPU対応やマルチデバイス対応は、どのように確認すればよいですか?
- A:実際に使うアプリとデータ、端末を使って試用するのがおすすめです。操作の滑らかさや画面の見やすさ、必要な通信環境を確かめましょう。
まとめ
アプリケーション仮想化には、画面転送、インストール不要での利用、一括管理、旧OS専用アプリの延命利用、GPU対応などの機能があります。自社で使うアプリと目的を整理したうえで、各機能の対応範囲を比較することが大切です。自社にあう製品を見つけるために、まずは資料請求から検討を始めてみてはいかがでしょうか。

