
1:フォームの設計機能
ワークフローで使用される申請書を作成する機能です。フォームの使いやすさ、申請書の作りやすさは製品選択の際に非常に大きなポイントとなるため、ほとんどの製品にGUIを駆使したわかりやすいフォーマット作成機能が搭載されています。
既存の申請書をスキャンして取り込む機能を用意している製品もあります。PDFやExcel・Wordデータを流用することもできます。また、一度作成したフォーマットの再利用も可能。テンプレートも多数用意されており、そのまま申請書として利用できます。
スマートフォンで利用する場合は、フォーマット変換が簡単かどうかも確認しましょう。デスクトップ用とスマートフォン用をそれぞれ個別に作成するのは面倒です。
2:フロー定義機能
ワークフローの申請、承認(決済)の順番を設定する機能です。これもわかりやすさ・使いやすさが重視され、アイコン、矢印、分岐ポイントなどのパーツを並べ替えて、マウス操作で直感的に作成できるようになっています。
パーツも豊富に用意されており、たとえば直列承認、並列承認、合議承認、条件分岐、職制ルート、個別ルート、割り込みルート、追加ルート、折り返しルート、承認中同報回覧、承認後同報回覧、滞留監視機能、承認状況照会などがあります。
柔軟性も必要です。担当者やフローなど組織はしばしば変更されます。その変更に柔軟に対応できなければなりません。人事データベースと連携して、承認者を自動的に変更できる製品であれば便利です。
3:申請書作成機能
申請書の作成には、搭載されている「フォーム用エディター」機能を使用します。フォーム用エディター機能では、多数のテンプレートから目的にあったものを選べるようになっていることがほとんど。帳票フォームでは、自動計算、桁数設定などの機能が利用可能です。Word/Excelの文書をそのまま回覧する機能もあります。
また一度申請したデータを流用する流用申請、承認の進ちょく確認、承認が遅れている際の督促メール配信、いったん申請した内容を修正・取り消しする機能などもあります。
4:承認・決済機能
申請者からの申請内容を承認(承認)する機能です。申請者が申請すると、承認者にメール等で通知され、決済または却下が選択されます。申請を却下する差し戻し機能、承認者を複数設ける代理承認機能などがあります。便利機能としては、多数決または全会一致による合議機能、承認依頼中であることを別途メールで連絡する根回し機能などがあります。
また、ワークフローシステムは申請の承認状況を可視化することが可能です。そのため申請者は申請書の承認がどこで滞っているのかを、承認者はそもそも申請がされているのかといった部分を正確に把握できます。
5:他システムとの連携機能
ワークフローは他システムと連携させることで、さらに業務を効率化できます。このため、CSVファイルなどでデータの入出力が可能となっている製品が多くあります。
業務に特化した製品もあります。具体的には経費精算、勤怠管理、購買管理、クレーム管理などです。ワークフローをこれら業務に利用することが前提であれば、機能の有無を確認しておきましょう。 また、カスタマイズやアドオン開発をしなくても、代表的なSFA、CRM、グループウェア製品と連携できる製品もあり便利です。
6:運用管理機能
運用管理部門で利用する機能です。最も重要となるのがセキュリティ機能です。コンプライアンスや内部統制からワークフローを導入する企業が多く、その場合は申請工程の参照や変更の権限設定が必須となります。
便利な機能としては期日アラート管理があります。承認の遅れている申請を一覧にしてアラートを飛ばすことができます。また、現在どのような申請があるか、使われていないフォーマットやフローはないかを確認できる分析機能を搭載している製品もあります。
使いやすさを最優先に自社に合ったシステムを導入しよう
高度な機能はいいのですが、費用対効果が合わなかったり、使いこなせず無用の長物になってしまうリスクもあります。現場レベルで無理なくフロー定義でき、簡単に申請・承認のできる製品を選択しましょう。
