クラウド管理型無線LANとは
クラウド管理型無線LANとは、アクセスポイントをクラウド上で管理する無線LAN機器のことです。クラウド管理型Wi-Fiとも呼ばれます。サービス業や教育機関、自治体などさまざまな業種で活用されています。
クラウド管理型無線LANは物理的なコントローラを必要とせず、インターネットを通じて遠隔地を含む拠点の一元管理が可能です。コスト負担や管理負担の軽減にもつながるため、近年ではクラウド管理型無線LANの普及が進んでいます。
クラウド管理型無線LANで解決できる課題とメリット
クラウド管理型無線LANは、従来のネットワーク運用で抱えがちな課題を解消し、効率的で柔軟な管理を実現します。ここでは、その具体的な課題と導入によるメリットを紹介します。
配線工事の必要がなく経費を削減できる
従来の無線LAN機器では、高価なコントローラ機器や煩雑な配線工事、各アクセスポイントごとの設定作業が必要で、人件費や導入コストがかさむ傾向にありました。
クラウド管理型無線LANなら、複数拠点を一元管理でき、設定もクラウドから自動で適用されるため、配線や現地調整の手間が不要です。導入がスムーズになるだけでなく、設置後の保守やメンテナンスも最小限で済み、人件費や運用コストの大幅な削減が期待できます。
問題発生時もすぐにクラウドから対応できる
従来の無線LANでは、トラブル発生時に現地での確認や対応が必要で、復旧までに時間と人手を要するという課題がありました。クラウド管理型無線LANであれば、ネットワークの稼働状況をクラウド経由で常時監視できるため、障害発生時にも遠隔から迅速に対応可能です。
現地派遣の必要がなく、ダウンタイムも最小限に抑えられます。さらに、セキュリティパッチやファームウェアは自動更新され、常に最新の状態を維持できます。
拠点や人員の変動にも柔軟に対応できる
企業の拠点追加やレイアウト変更、従業員の増減にあわせてネットワーク構成を見直すのは、従来の方式では手間のかかる作業でした。
クラウド管理型無線LANなら、機器をネットワークに接続するだけで、クラウド上の設定が自動的に反映されるため、現地での再設定は不要です。拠点展開のスピードが求められる企業や、フレキシブルな働き方に対応した環境整備にも最適です。
セキュリティ管理を一元化しリスクを低減できる
従来は拠点ごとにセキュリティ設定を施す必要があり、管理にばらつきが出ることが課題でした。
クラウド管理型無線LANでは、SSIDの分離、ゲスト用ネットワークの制限、アクセス権限の付与などを本部から一括で制御できるため、セキュリティの統一と強化が可能です。さらに、ログや接続履歴もクラウド上に蓄積されるため、不正アクセスやトラブル時の追跡も容易です。
クラウド管理型無線LANのデメリット
クラウド管理型無線LANには多くのメリットがある一方で、導入には注意点もあります。主なデメリットは以下のとおりです。
- ■ネットワークに依存する
- クラウド管理型無線LANは、ネットワーク接続が前提となるため、インターネットに障害が発生した場合には管理機能や操作に支障が出る可能性がある。
- ■ランニングコストの発生
- 導入時の初期費用は抑えられるものの、クラウドサービスの利用料として月額または年額のランニングコストが発生する。
- ■データセキュリティの懸念
- クラウド上でデータ通信を行うため、適切なセキュリティ対策が講じられていないと情報漏えいのリスクが高まる。
注意点を把握せずに導入してしまうとミスマッチが発生する可能性もあるでしょう。さまざまな提供形態の製品と比較したうえで、導入を検討するのがおすすめです。以下のボタンから各社製品の一括資料請求も可能なため、比較検討にお役立てください。
クラウド管理型無線LANの活用事例
ここでは、ITトレンドが独自にユーザーから集めた口コミ情報より、活用事例を紹介します。株式会社USEN ICT Solutionsが提供する「ビジネスWi-Fi(WI)」を導入した企業からは、以下のような活用例や導入効果が寄せられています。
- ■大規模な事業所にも対応
- 収容人数500名以上の大きな事業所でも安定して通信可能。各種通信端末での業務のほか、無線環境を整えることで、AI自動検温器やデジタルサイネージの活用にも貢献している。
- ■低コストでスピードも速い
- これまで高コストで速度の遅いWi-Fiを使っていたが、「ビジネスWi-Fi(WI)」に変えてから低コストで済むようになった。通信スピードも格段にあがり、ネットワークの遅延がないので仕事もスムーズに行える。
- ■安心安全のWi-Fiシステム
- ビジネス用のWi-Fiなので、多くの個人情報などを扱っていても安心して使用できる。また、24時間365日対応で、緊急時のトラブルもスムーズに解決可能。
おすすめのクラウド管理型無線LAN
ここでは、ITトレンドがおすすめするクラウド管理型無線LANを紹介します。
ビジネスWi-Fi
- マネージドクラウドでアクセスポイントを遠隔設定管理
- 高セキュリティなWi-Fi
- Wi-Fiサポートセンターを設けている為、サポートが充実
株式会社 USEN ICT Solutions が提供する「ビジネスWi-Fi」は、煩雑な設定・管理を不要とするクラウド型運用を採用し、快適なWi-Fi環境をリーズナブルな価格で導入可能です。WPA2エンタープライズ認証を標準搭載し、高セキュリティな通信を実現。Wi-Fi6対応の高性能機種からコスト効率の高いモデルまで幅広い選択肢を揃えています。また、導入後もサポートセンターが設定やトラブル対応を支援するため、安心して運用できます。
Cisco Meraki
- 遠隔地からすべてのネットワーク機器を管理
- Wi-Fi6などハイスペックな機器に対応
- 世界中で豊富な導入実績
シスコシステムズ合同会社が提供する「Cisco Meraki」は、クラウド型ソリューションでネットワーク機器の統合管理が可能です。Wi-Fi6/6E対応の高速通信環境やセキュリティ機能、スマートカメラによる監視を通じ、効率的かつ安全な運用を支援します。また、地理的な制約を問わず、テレワークや拠点間のネットワーク管理を柔軟に実現します。
以下の記事では、あらゆる形態の法人向け無線LANを比較しています。選び方についても詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
まとめ
クラウド管理型無線LANは、複数拠点の一元管理やトラブル時の迅速な対応、拡張性の高さが評価され、多くの企業で活用されています。
無線LANには、さまざまな提供形態の製品があるため、自社のニーズにあった製品を選び、効率的なネットワーク運用を実現しましょう。以下のボタンから各社製品の一括資料請求が可能なため、比較検討にお役立てください。