
シンクライアント端末の導入効果
クライアント端末管理は、セキュリティ強化や業務効率化、運用コストの削減を目的に、多くの企業や教育機関で導入が進んでいます。シンクライアント端末を活用することで、端末ごとの個別対応を最小限に抑え、集中管理によるトラブルの抑制や情報漏えい対策が可能になります。ここでは、実際にクライアント端末管理を導入した企業・団体の事例をもとに、その具体的な導入効果を紹介します。
シンクライアントの活用事例【予備校】
予備校では、生徒が一人ずつPCで動画授業を視聴する形式が一般的で、多数の端末を教室内に設置する必要があります。そのため、機器から排出される熱量が大きくなり、空調設備への負荷や電気代の増加といった課題が発生しがちです。また、学習用途に特化すれば十分なはずの端末に、業務用PCをそのまま流用しているケースも多く、スペック過剰による無駄なコストや管理負担が発生しやすいのも悩みどころです。導入のポイントを押さえることで、以下の効果が期待できます。
- ■導入のポイント
- ・学習に使う動画再生が問題なく行えること
- ・学習に使うアプリケーションが問題なく作動すること
- ■導入効果
- ・PCの機能を必要最小限にすることで、排出熱量が抑えられ空調コストを削減できる
- ・学習に関係ない操作ができなくなるため、生徒がより集中しやすい環境をつくることができる
シンクライアントの活用事例【育児休業中の社員支援】
企業では育児休業を取得する社員が増加傾向にあり、在宅での情報共有や業務環境の整備が求められています。特に育休中の社員は職場の動向を把握しにくく、復帰に対する不安を抱えやすいという課題があります。また、子育てと仕事の両立を希望する社員から、在宅勤務環境の整備に対するニーズも高まっています。
- ■導入のポイント
- ・普段会社で使っているPCと同じ使い勝手であることを重視し、ブレードPC型を選定
- ・全社的に導入するのではなく、育児休業中の社員に試験的に導入
- ■導入効果
- ・クライアント端末は表示処理のみを行うため、セキュリティを確保しながら情報提供ができる
- ・会社の様子や動向が把握できるようになり、復帰への不安を軽減できる
シンクライアントの活用事例【通信業:アプリと端末のライフサイクルずれ解消】
通信業界では、Webアプリケーションが特定のOSやブラウザバージョンに依存して動作するケースが多く、端末更新のたびに動作不良が発生するという課題があります。特にInternet Explorerなど旧ブラウザに対応した社内システムを利用している場合、ハードウェアの更新とソフトウェアの互換性を両立させるのが難しく、業務に支障が出ることもあります。
- ■導入のポイント
- ・利用するアプリケーションが問題なく作動すること
- ■導入効果
- ・シンクライアントの導入により、ハードウェアとアプリのライフサイクルを分離できる
- ・端末入れ替えの頻度が減ることで、コストや工数を削減できる
シンクライアントの活用事例【情報漏えい対策の強化】
社外にPCやタブレットを持ち出す運用をしている企業では、端末紛失による情報漏えいリスクが大きな課題となります。とくに、電車内での置き忘れや盗難といった予期せぬトラブルが発生すると、顧客情報や機密情報の流出につながりかねず、企業イメージや信頼性の低下にも直結します。そのため、より堅牢な情報管理体制が求められています。
- ■導入のポイント
- ・情報漏えいを徹底的に防止するサーバベース方式を選定
- ・タブレット端末には、シンクライアント専用端末を使用
- ■導入効果
- ・ユーザによる設定変更ができないため、セキュリティレベルを高く維持できる
- ・業務に必要なアプリケーションに限定されるため、社員は安心して業務に集中できる
まとめ
シンクライアントは、企業によって使い方や実行方式は異なります。まずは、自社のデスクトップ環境や課題を洗い出して対策システムの導入目的を明確にすることが重要です。自社に最適な使い方と実行方式を確認してから導入しましょう。以下のボタンから関連製品の一括資料請求も可能です。ぜひご利用ください。
