【2025年】タレントマネジメントシステム比較12選！目的や機能、選び方も紹介

タレントマネジメントシステムとは

タレントマネジメントシステムとは、基本プロフィールやスキル、経験といった情報を一元管理し、人材データベースとして活用できるシステムです。従業員のもつ能力（タレント）の把握を狙いとしています。システムの活用で、より戦略的な人材配置・育成や採用管理が実現します。

タレントマネジメントとは

タレントマネジメントとは、企業が従業員の才能や能力を最大限に引き出し、組織全体のパフォーマンスを向上させるための戦略や方法を指します。例えば、優秀な人材の採用、適材適所の人員配置、人材育成、キャリア開発などの活動が含まれます。

タレントマネジメントについて詳しく知りたい方には、以下の記事がおすすめです。

タレントマネジメントシステムの必要性

タレントマネジメントシステムに頼らず、エクセルで従業員の情報を管理することは可能です。しかし、従業員数が多い企業や多拠点展開を行う企業では、情報管理に多大な労力がかかります。また、同時編集がしづらく、最新版のデータがわかりにくいというデメリットもあるでしょう。

これらの課題を解決し、効率的な人材管理を行い、組織力を強化するために、タレントマネジメントシステムが必要とされています。

jinjer株式会社の調査によれば、タレントマネジメントに取り組む企業は44.7%に上ります。うちタレントマネジメントシステムを導入済みの企業は72.5％、多くの企業がタレントマネジメントに注力しているとわかります。

参考：【タレントマネジメントの実施状況に関する実態調査】| jinjer株式会社

人事評価システム・人事管理システムとの違い

人事業務に関わるITシステムには、タレントマネジメントシステムのほか、人事評価システムや人事管理システムなどがあります。これらは目的・対象において違いがあります。

■人事評価システム

目標設定や自己評価、上司や同僚からの評価、フィードバックなど、一連の人事評価のなかで生じるデータを管理するシステム

■人事管理システム

氏名・住所・資格・職歴・異動・昇格などの一連の人事・異動情報を管理するシステム

■タレントマネジメントシステム

スキルやプロフィールを一元管理し、評価業務や人材育成に活用するシステム

以下の記事では、タレントマネジメントシステムの基本概要について詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

タレントマネジメントシステムをお探しの方へ

この記事では、おすすめのタレントマネジメントシステムをタイプごとにわけて紹介します。各製品の違いを比べやすい比較表もあるので、製品選びの参考にしてください。以下のタイプ名をクリックすると、製品詳細にジャンプできます。

• ●おすすめのタレントマネジメントシステム【スタンダード型】
• ●おすすめのタレントマネジメントシステム【多機能型】
• ●おすすめのタレントマネジメントシステム【独自の強み】

▶【ランキング比較】人気のタレントマネジメントシステム

タレントマネジメントシステムの機能

タレントマネジメントシステムには、従業員一人ひとりの情報を可視化し、目標管理や育成計画に活用できるさまざまな機能が搭載されています。

■スキル・プロフィール検索機能

従業員のスキルやプロフィールのデータベース化と検索ができる機能

■レポート・分析機能

従業員のスキルやプロフィール抽出、集計、分析、人材配置シミュレーションができる機能

■コンピテンシー管理（人事評価管理）機能

成果をあげている従業員の模範行動特性を表す「コンピテンシー」を軸に、従業員を比較評価できる機能

■後継者管理機能

組織のなかでリーダーなど特定のポストが不足している部署の可視化や、候補者選出から育成プランの考案までを管理できる機能

■育成計画機能

職務や期待されている人材像とのギャップから、人材の育成計画を立案・運用管理できる機能

■目標管理機能

個人単位や組織単位で、目指すべき目標の設定、目標達成に向けた行動の進捗管理をできる機能

まずは、自社の課題を洗い出し、最低限必要な機能は何か、優先順位をつけておくと製品選定の際もスムーズです。
以下の記事では、タレントマネジメントシステムの機能に焦点をあて、より詳しく解説しています。

タレントマネジメントシステム導入の目的とメリット

タレントマネジメントシステムの目的は、人材管理を効率化し、的確な人材配置や人材育成を支援することです。これにより、企業全体の目標達成がしやすくなります。また、従業員の目標管理やモチベーション向上にも役立つでしょう。以下に、タレントマネジメントシステム導入のメリットをまとめました。

• ●最適な人材配置：従業員の能力を把握できるため、最適な人材活用が可能
• ●計画的な人材育成：従業員一人ひとりにあった人材育成を効率よく行える
• ●人材発掘：個人の潜在能力や才能を発掘し、多様な人材の活躍を推進できる
• ●従業員のモチベーションアップ：個々の能力にあった仕事をすることで満足度が高まる

以下の記事では、タレントマネジメントシステムのデメリット（懸念点）についても言及しているので、あわせて一読ください。

タレントマネジメントシステムの３つのタイプ

タレントマネジメントシステムは製品によって機能数やデータの活用範囲が大きく異なるため、この記事では大きく３つのタイプに分類しました。

中小・中堅企業でも導入しやすいスタンダード型

タレントマネジメントを実践するうえで欠かせない機能が網羅されたシステムです。主に人材情報の可視化・人材配置の最適化・人材育成・エンゲージメント向上などを支援します。

必要な機能だけを選択できる製品が多く、リソースが限られている場合でも段階的に導入できます。初期コストを抑えつつ、成長に応じた拡張にも柔軟に対応するため、中小企業にもおすすめです。

▼おすすめのタレントマネジメントシステム【スタンダード型】へジャンプ

大規模企業におすすめの多機能型

人材育成やキャリア開発、人材配置などに加え、労務管理や採用管理までを幅広くカバーするシステムです。人事やタレントマネジメントに関わるさまざまな機能を集約し、組織全体のタレントマネジメントを包括的に管理します。

従業員データを一元管理でき、多様なニーズにも対応しやすいため、管理が複雑になりやすい大企業におすすめです。

▼おすすめのタレントマネジメントシステム【多機能型】へジャンプ

独自の強みをもつ特化型

採用管理や学習管理に特化したタレントマネジメントシステムや、ジョブ型人事制度を構築できるタレントマネジメントシステムなど、特定の分野に強みをもつ製品です。専門性が高く、AIを活用した高度な人材分析やマッチングを得意とする製品もあります。

▼おすすめのタレントマネジメントシステム【独自の強み】へジャンプ

タレントマネジメントシステムの比較・選定ポイント

タレントマネジメントシステムを選定する際には、以下のポイントに着目してみましょう。

• ●人材データベースのユーザビリティや検索性はよいか
• ●自社の人事評価や育成プランに合っているか
• ●アクセス制御などセキュリティ対策がなされているか
• ●既存の人事系システムとの連携は容易か
• ●専任のコンサルタントがつくサポートを受けられるか

それぞれのポイントについて詳しく解説します。

人材データベースのユーザビリティや検索性はよいか

人材データベースは顔写真付きでスキルや経歴を表示し、管理しやすいものが望ましいです。企業独自の項目にカスタマイズできる製品もあります。また、フリーワードや絞り込み検索機能があれば、条件にあった人材を素早く見つけられるでしょう。一部の製品では、PDFの履歴書や職務経歴書の文言も検索にかけられます。

自社の人事評価制度や育成プランに合っているか

自社の人事評価制度と、導入予定のタレントマネジメントシステムが合っていないと、従業員のスキルや経験を正しく把握できません。

MBOやOKRなど、企業によって異なる人事評価制度に対応するため、テンプレートの種類やカスタマイズ性を確認することが大切です。製品資料や問い合わせをし、自社の人事評価制度をどの程度再現できるかを確認することも重要です。

アクセス制御などセキュリティ対策がなされているか

個人情報や人事情報の漏えいを防ぐため、セキュリティが強固な製品を選択しましょう。二段階認証設定やIPアドレス制限の機能の有無、精密なアクセスコントロールが可能かをチェックします。

人事システムと連携しマイナンバーも管理する製品の場合、より強固なセキュリティ対策が求められます。そのため、自社で運用するセキュリティシステムとの整合性についても確認しておきましょう。

既存の人事系システムとの連携は容易か

タレントマネジメントシステムの大半は、APIまたはCSVによるシステム連携に対応しています。システム連携の手間を減らしたいのであれば、API連携が望ましいですが、対応可能な製品は限られるためベンダーへの問い合わせが必要です。

CSV連携の場合、手作業によるデータ変換や整形が必要になるケースも多く、工数を要するのがやや懸念点です。しかし、整形工数を削減・簡易化する機能が備わったタレントマネジメントシステムも一部あります。効率性を重視するのであればそういった製品を検討するのもよいでしょう。

専任のコンサルタントがつくサポートを受けられるか

タレントマネジメントの制度構築や運用には、人事戦略に関する専門的な知識が必要です。タレントマネジメントシステムも、コンサルティングをもとに導入することが理想です。

専任コンサルタントをつけ、目標設定や評価フィードバックなど実務支援するベンダーもあります。システムの導入効果を最大化させるためにも、サポート内容やベンダーの導入実績などにも着目しましょう。

【ランキング比較】人気のタレントマネジメントシステム

タレントマネジメントシステムのおすすめ製品を、ITトレンド年間ランキング2024の上位順に紹介します。資料請求数が多く、関心を集める人気製品を比較できます。初期検討のヒントとして役立つ情報です。

• １位カオナビ【あらゆる人材情報を一元化し、社員一人ひとりを”見える化”】
• ２位One人事【集約した人材情報を戦略人事の策定や経営の意思決定に活用】
• ３位SmartHR【雇用契約や入社手続きで蓄積した社員情報をペーパーレスで管理】

また、ITトレンドでタレントマネジメントシステムの資料請求を行った企業のうち、従業員数50〜500名未満の企業が全体の約40％を占めていました。このことから、中小〜中堅企業でもタレントマネジメントシステムの導入が現実的な選択肢となっていることがわかります。

また、この記事で紹介している主要な製品を細かく調査して見えてきた、タレントマネジメントシステムの特徴や傾向を以下にまとめています。ぜひ製品の比較検討にお役立てください。

• ●料金体系は月額制が多く、従業員数による従量課金制が目立つ。初期費用も必要な製品が大半を占める。
• ●半数以上の製品が人的資本の情報開示に必要な情報を利用、または可視化できる。
• ●人事評価機能やサーベイ機能の利用はオプション対応になる製品もある。
• ●大半の製品が人材育成機能を備えているが、システム上でのeラーニング受講やスキルに応じた研修、書籍のレコメンドなど自立的なキャリア支援をカバーする製品は少ない。
• ●エンゲージメント向上や組織づくりにつながる機能の有無や内容に製品ごとの特色が見える。アンケート機能、サンクスポイントやサンクスカード、読書サポートなど。
• ●３割の製品がユーザー同士で交流できる場（ノウハウや成功事例の共有など）を提供している。

最新のタレントマネジメントシステムは、以下のボタンから一括資料請求できます。複数製品をじっくり比較したい方はぜひご利用ください。

おすすめのタレントマネジメントシステム【スタンダード型】

「基本となるタレントマネジメント機能が備わっていれば十分」という企業におすすめのタレントマネジメントシステムです。段階的な機能追加が可能なものも多いため、スタートアップや中小企業にも適しています。

※レビュー評価は2025年３月11日時点における実数を表示しています。

おすすめのタレントマネジメントシステム【多機能型】

採用・評価・育成といった一連の人事施策に対応する多機能型のタレントマネジメントシステムを紹介します。より幅広い領域をカバーするため、特に大企業におすすめのタイプです。

※レビュー評価は2025年３月11日時点における実数を表示しています。"ー"表記はまだレビュー投稿がありません。

おすすめのタレントマネジメントシステム【独自の強み】

採用管理やAIを活用した高度な人材分析など、独自の強みをもつタレントマネジメントシステムをピックアップしました。

※レビュー評価は2025年３月11日時点における実数を表示しています。"ー"表記はまだレビュー投稿がありません。

まとめ

タレントマネジメントは、従業員の能力や経歴を把握し、適材適所な人材配置で組織力を強化します。しかし従業員規模が大きくなると情報管理や人材配置が複雑化しがちです。タレントマネジメントシステムは、効率的な人材管理や計画的な人材配置、後継者育成などに役立ちます。

自社の規模やニーズに合ったタレントマネジメントシステムを導入するには、まず資料請求し、製品を比較してみましょう。