リモートデスクトップとは
リモートデスクトップとは、遠隔地にあるコンピュータを操作するための技術や機能のことです。リモートデスクトップアプリやリモートデスクトップソフトと呼ばれる専用のツールを使用することで、あたかもその場にいるかのように操作を行えます。この技術の活用により、業務の効率化や柔軟な働き方が可能となり、特にリモートワークが広がる現代社会において、欠かせない重要な役割を担っています。
無料のリモートデスクトップソフトを比較
ここでは、無料で利用できるリモートデスクトップソフトを紹介します。無料版のソフトには機能に制限がある場合が多く、実用性が低いものもありますが、操作感を試す目的には十分活用できます。
AnyDesk
AnyDeskは、AnyDesk Software GmbHが提供している無料のリモートデスクトップソフトです。社内外のパソコンにソフトをインストールし、「AnyDesk アドレス」と呼ばれる共通アドレスを入力するだけで簡単に画面共有が可能です。接続先の画面をタイムラグなく表示するため、スムーズにリモートデスクトップを利用できます。
【対応OS】Windows / macOS / Linux / Android / iOS / Raspberry Pi / Apple TV
TeamViewer
TeamViewerは、TeamViewer社が提供している無料のリモートデスクトップソフトです。セキュリティ対策が施されており、簡単かつ安全にリモートデスクトップ環境を構築できます。スマートデバイスにも対応しているため、スマートフォンやタブレットを使って、社内と同じように仕事を行えます。
【対応OS】Windows / macOS / Linux / Android / iOS / Chrome OS
Windowsのリモートデスクトップ
Windowsのリモートデスクトップは、Microsoftが提供している機能です。Windowsパソコンに標準で搭載されているリモートデスクトップ接続を使用して、リモートアクセスが可能です。業務用としてセキュアな環境が求められる場合にも適しており、多くの企業で利用されています。
【対応OS】Windows10 / Windows11 / Windows Server
Chromeのリモートデスクトップ
Chromeのリモートデスクトップは、Googleが提供する無料のリモートデスクトップツールです。Chromeブラウザまたは専用アプリを利用して、簡単にデバイス間でリモート接続が行えます。Googleアカウントを使用してセキュアにアクセスでき、インストールや設定も非常に手軽で初心者にもおすすめです。
【対応OS】Windows / macOS / Linux / Android / iOS / Chrome OS
無料リモートデスクトップの選び方
無料のリモートデスクトップソフトを選ぶ際は、以下の3つのポイントを確認しましょう。
対応OSで選ぶ
まず、操作したいPC(ホスト側)と操作する端末(クライアント側)のOSに対応しているかを確認します。Windows標準のリモートデスクトップは、操作される側がWindows Proなどに限定されます。Macやスマートフォンから操作したい場合は、マルチOSに対応したツールを選びましょう。
商用利用の可否で選ぶ
無料ソフトの多くは、ライセンス規約で「個人・非商用利用」に限定されています。業務で利用する場合は「商用利用可」と明記されているツールを選ぶ必要があります。規約に違反すると接続が制限されたり、警告が表示されたりする可能性があるため、必ず確認してください。
セキュリティ機能で選ぶ
リモートデスクトップは外部から社内ネットワークに接続するため、セキュリティ対策が不可欠です。通信が暗号化されているか、多要素認証に対応しているかなど、基本的なセキュリティ機能が備わっているかを確認しましょう。機密情報を扱う場合は、より高度なセキュリティ機能を備えた有料ツールの導入が推奨されます。
無料リモートデスクトップの注意点・有料版との違い
無料ソフトには手軽さというメリットがある一方、ビジネスで利用するにはいくつかの注意点があります。
無料版の機能・サポート制限
無料版は、ファイル転送や複数モニター対応などの便利な機能が制限されていることがほとんどです。また、接続時間が限られていたり、接続が不安定になったりするケースもあります。トラブルが発生した際に、ベンダーの公式サポートを受けられない点もデメリットといえるでしょう。
セキュリティリスクと必要な対策
無料版は、セキュリティ機能が最小限である場合が多いです。不正アクセスを防ぐためには、推測されにくい複雑なパスワードを設定したり、利用する端末のウイルス対策を徹底したりといった自己防衛が求められます。法人利用では、アクセスログの管理や接続元の制限など、より高度なセキュリティ管理ができる有料版が安心です。
セキュリティを重視するならリモートアクセスツールがおすすめ
リモートデスクトップとリモートアクセスツールには大きな違いがあります。リモートデスクトップは特定のデバイスを遠隔操作するための技術で、デバイス間の直接接続を行うものです。一方、リモートアクセスツールは、社内ネットワーク全体やクラウドサービスへの安全な接続を目的とし、暗号化通信や多要素認証など高度なセキュリティ機能を備えています。
リモートデスクトップは手軽ですが、セキュリティ対策が限定的な場合が多く、設定の不備や不正アクセスのリスクが懸念されます。これに対し、リモートアクセスツールは、アクセスログの記録やユーザー権限の管理機能を提供し、不正利用を防ぎやすい仕組みが整っています。特に機密情報を取り扱う場合や高いセキュリティが求められる環境では、リモートアクセスツールの導入が最適です。
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リモートアクセスツールの機能
リモートアクセスツールには、主に以下のような機能が搭載されています。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| 暗号化通信 | データの送受信を暗号化することで、第三者による盗聴や改ざんを防ぐ。 |
| 多要素認証 | ログイン時にパスワードに加えて認証コードや生体認証を求めることで、セキュリティを強化。 |
| アクセスログ管理 | 接続状況を記録し、不正アクセスや問題発生時の調査に役立てる。 |
| ユーザー権限管理 | 接続可能なデバイスや操作範囲を制限することで、不必要なアクセスを防ぐ。 |
| リモートサポート | IT部門やサポート担当者が迅速に問題解決を行えるよう、画面共有やファイル転送機能を提供する。 |
以下の記事では、おすすめのリモートアクセスツールを比較紹介しています。選び方も解説しているため、ぜひ参考にしてください。
リモートデスクトップに関するよくある質問(FAQ)
ここでは、リモートデスクトップ導入にあたって、よく寄せられる疑問をまとめて解説します。
- Q1:無料版を会社で利用しても問題ありませんか?
- 製品の利用規約によります。多くの無料ソフトは個人利用に限定されており、業務で利用すると規約違反になる可能性があります。「商用利用可」とされているツールを選ぶか、有料ライセンスの購入を検討してください。
- Q2:Windows標準のリモートデスクトップとの違いは何ですか?
- Windows標準機能は、操作されるPCがWindows Pro以上である必要があります。他社製ツールはMacやLinuxにも対応しているほか、ファイル転送や複数人での画面共有など、より多機能な製品が多いです。
- Q3:スマートフォンからも操作できますか?
- 多くのリモートデスクトップソフトが、iOSやAndroid向けの専用アプリを提供しています。アプリをインストールすれば、スマートフォンやタブレットからPCを遠隔操作できます。
まとめ
無料のリモートデスクトップソフトは、コストを抑えての導入や操作性を試すのに最適ですが、機能制限やセキュリティの課題があります。セキュリティを重視する場合には、暗号化通信や多要素認証を備えたリモートアクセスツールの導入がおすすめです。
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