「特急案件が入ったけれど、どの予定を動かせば間に合う?」
生産計画を変更するたびに、特定の担当者へ判断を任せていないでしょうか。Excelで日程を共有していても、設備の使い分けや作業の優先順位が担当者の頭の中にしかなければ、ほかの人が計画を組み直すのは難しくなります。
また、工程の日程を決めても、必要な部品が間に合わなければ、その予定では作業を始められません。生産計画管理では、工程や設備の予定と、部品の準備をあわせて考えることが大切です。
株式会社日本コンピュータ開発が提供する「FUSE」は、中小製造業・個別受注生産の現場を対象とした生産管理システムです。本記事では、FUSEの「生産計画管理」から、計画の立案・変更と先行手配を支える機能、活用を検討する際のポイントを紹介します。
■計画の属人化は、判断に使う情報の整理から見直す
生産計画の属人化を減らすには、日程表を共有するだけでなく、その日程を決めた理由や条件も確認できるようにする必要があります。
例えば、ある設備に空きがあっても、加工内容によっては別の設備を使う必要があるかもしれません。また、先の工程が終わっていても、必要な部品が揃わず、次の工程に進めない場合もあります。
こうした条件を担当者だけが把握していると、予定を動かしてよいかを、その都度確認することになります。
まず整理したいのは、次のような情報です。
- 受注ごとの納期と、作業の優先順位
- 工程の順序と、それぞれに必要な時間
- 使用できる設備と、その稼働時間・処理能力
- 必要な部品と、手配・入荷の予定
これらは自社の計画業務を整理するための確認項目です。どの情報をシステムで扱い、どこを担当者が判断するかは、実際の機能と照らし合わせて検討しましょう。
■ガントチャートで、工程日程と負荷を確認・調整する
FUSEの「生産計画スケジューラ」は、ガントチャートによる工程日程の視覚管理、負荷調整、日程変更に対応しています。
日程を検討するときは、一つの作業だけでなく、前後の工程や同じ設備を使うほかの作業との関係を確認することが大切です。ガントチャートを使い、工程日程を見ながら調整することで、計画を共有して検討するための土台になります。
例えば、特急案件を追加する場面では、どの工程の日程を動かす必要があるか、負荷が集中する箇所はどこかを確認します。これは想定例ですが、自社でよく起きる変更を取り上げると、計画画面に必要な情報を整理しやすくなります。
導入前には、普段の計画だけでなく、変更時に何を見て、どのように調整するかまで確かめましょう。
■AI自動計画で、計画の立案・組み直しを支える
FUSEの「AI自動計画」は、納期・負荷・設備能力を踏まえた計画の自動立案に対応しています。特急案件や仕様変更が入った際には、計画を再計算する機能として活用できます。
担当者が日程を一つずつ調整している場合は、現在の作業のうち、どの部分を自動計画で支えられるかを確認することが検討の出発点になります。
ここで大切なのは、AIを使うこと自体を目的にせず、計画担当者の負担をどこで減らしたいかを明確にすることです。
例えば、「特急案件を入れるたびに日程を組み直す作業」と「お客様と納期を交渉して優先順位を決める判断」では、必要な対応が異なります。自動計画の対象と、人が確認・判断する範囲を分けて考えましょう。
導入前には、自社で重視する条件をどこまで扱えるか、計算結果をどのように確認・調整するかを、具体的な案件に沿って確かめることが重要です。
■BOM・MRPと先行手配で、部品の準備も進める
個別受注生産では、製品全体の設計が完了する前に、長納期の部品などを先に手配したい場面があります。
FUSEの「生産計画管理」には、部品表(BOM)管理と資材所要量計画(MRP)も含まれています。
- 部品表(BOM)管理:製品構成の階層管理、品目別のBOM展開、Excel入出力
- 資材所要量計画(MRP):受注に基づく必要資材の自動抽出、発注・作業指示の自動生成
さらに、BOMの部品行ごとにステータスを管理し、設計が完了したユニットから先行してMRP計算・発注へ進められることが特徴です。製品全体のBOMや図面の完成を待たずに、準備ができた部分から手配を進めます。
これは、未確定の部品をそのまま発注するという意味ではありません。どの部分の設計が完了し、手配へ進められるかを管理する考え方です。
工程の日程調整だけでなく、図面待ちで部品の手配が遅れている場合は、こうした先行手配の仕組みも検討対象になります。
■自社の計画変更を題材に、機能と運用を確かめる
FUSEの導入を検討するときは、自社でよく起きる計画変更を一つ選び、現在の調整手順と照らし合わせましょう。
確認したいポイントは、次の4点です。
- ガントチャートで、必要な工程日程や負荷を把握・調整できるか
- AI自動計画が、自社のどの条件や変更に対応できるか
- BOMや設備能力、作業時間など、利用に必要な情報を準備・更新できるか
- 先行手配の判断や、計画の確認・調整を誰が担うか
生産計画の属人化を見直すには、担当者の経験を、ほかの人も確認できる情報や判断条件にしていくことが大切です。
まずは、計画の組み直しに時間がかかっている場面と、その際に担当者が何を確認しているかを整理してみてください。FUSEの計画・手配機能と自社の業務を照らし合わせることで、改善に必要な仕組みを検討しやすくなります。
FUSEの生産計画管理を含む機能の詳細は、以下でご確認いただけます。
https://kaizen-navi.biz/fuse/function

