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決算個社IT・インターネット2026年08月04日

【株式会社エクサウィザーズ(証券コード:4259)徹底解説】2026年3月期 通期──黒字転換、純利益15億33百万円で利益体質が大きく改善

【株式会社エクサウィザーズ(証券コード:4259)徹底解説】2026年3月期 通期──黒字転換、純利益15億33百万円で利益体質が大きく改善

株式会社エクサウィザーズは、「AIを用いた社会課題解決を通じて、幸せな社会を実現する」をミッションに掲げる情報・通信業の企業です。当社、連結子会社5社及び持分法適用関連会社1社の計7社で構成され、AIプロダクト事業とAIソリューションサービス事業の2事業を展開しています。

2026年3月期通期の連結業績は、売上高119億96百万円(前期比+22.3%)と増収を確保し、営業利益15億94百万円、経常利益15億66百万円、親会社株主に帰属する当期純利益15億33百万円となりました。前期は営業利益23百万円、経常利益2百万円、親会社株主に帰属する当期純損失25億76百万円という厳しい水準だっただけに、今期は利益体質が大きく改善した決算です。

詳しくは前回の記事もあわせてご覧ください。
株式会社エクサウィザーズ(証券コード:4259)の決算解説

2026年3月期を振り返る市場・業界の変化

当連結会計年度は、生成AIをはじめとするAI技術の社会実装が急速に進んだ1年となりました。企業の人手不足やコスト削減ニーズを背景に、AIを活用した業務効率化・自動化への投資意欲が幅広い業種で高まっており、AI関連サービスを提供する事業者にとって追い風となる環境が続いています。

こうした市場環境の中、エクサウィザーズはAIプロダクト事業の利用数増加を主因として増収を確保しました。既存プロダクトの販売拡大に加え、新規開発への注力を進めたことが、事業規模の拡大につながっています。

AI業界全体では、技術の実用化フェーズが進み、単なる実証実験から実際の業務導入・収益化へと軸足が移りつつあります。エクサウィザーズの今期の利益体質改善は、こうした業界全体のフェーズ移行を象徴する事例の一つといえます。

業績推移

詳しい数値は決算短信本文でも確認できます。
株式会社エクサウィザーズ 2026年3月期 通期決算短信(PDF)

エクサウィザーズの四半期業績を振り返ると、2026年3月期第1四半期累計は売上高24億46百万円、第2四半期累計は52億38百万円、第3四半期累計は83億54百万円と積み上がり、通期累計では119億96百万円に達しました。前期(2025年3月期)通期の売上高は118億円だったため、通期でも22.3%の増収を確保しています。

利益面では、前期通期の営業利益23百万円に対し今期は15億94百万円と大幅に拡大しました。経常利益も前期の2百万円から15億66百万円へと伸長し、親会社株主に帰属する当期純利益は前期の25億76百万円の純損失から15億33百万円の黒字へと、大きく転換しています。繰延税金資産の回収可能性向上による法人税等調整額の寄与も大きいと見られます。

財政状態は、総資産94億36百万円、純資産47億50百万円となり、自己資本比率は48.1%です。EPSは18.13円、翌期の配当予想は5.0円となっています。従業員は624名です。

直近決算の重要ポイント

今回の決算で最も注目すべき点は、営業利益・経常利益・純利益のすべてが前期から大幅に改善し、黒字転換を果たしたことです。特に親会社株主に帰属する当期純利益は、前期の25億76百万円の純損失から15億33百万円の黒字へと転換しており、40億円規模の改善幅となっています。

この背景には、AIプロダクト事業の利用数増加による売上拡大に加え、繰延税金資産の回収可能性向上による法人税等調整額の寄与があります。既存プロダクトの販売拡大や新規開発への注力が、収益基盤の底上げにつながったと見られます。

翌期の業績予想では、売上高156億円(前期比+30.0%)、営業利益23億円(同+44.3%)と、今期を上回る成長率が見込まれています。AI需要の高まりを追い風に、さらなる規模拡大を目指す方針がうかがえます。

通期実績が示す収益モデルの現在地

エクサウィザーズの収益モデルは、AIプロダクト事業とAIソリューションサービス事業の2本柱で構成されています。今期はAIプロダクト事業の利用数増加が売上拡大の主因となっており、既存プロダクトの販売拡大が収益基盤の中心を担っている様子がうかがえます。

自己資本比率48.1%という水準は、AI関連の成長企業としては比較的健全な財務基盤といえます。前期まで営業利益・経常利益が低水準にとどまっていたことを踏まえると、今期の利益体質改善は、事業モデルが収益化フェーズへと移行しつつあることを示す重要な転換点と見られます。

翌期は配当予想5.0円を掲げており、黒字転換を経て株主還元にも取り組む姿勢が示されています。AI需要の高まりを背景に、既存プロダクトの販売拡大や新規開発への投資を継続しながら、収益性のさらなる向上を目指す方針です。

業界の注目ポイント

AIプロダクトの利用数拡大による収益基盤の強化

エクサウィザーズの今期の増収は、AIプロダクト事業の利用数増加が主因です。生成AIをはじめとするAI技術の実用化が進む中、既存プロダクトの導入企業数や利用範囲の拡大が、安定的な収益基盤の構築につながっています。

単発の受託開発型ビジネスから、繰り返し利用されるプロダクト型ビジネスへとシフトすることは、収益の予見可能性を高める重要な要素です。今後もこの利用数拡大のペースが維持できるかが、成長持続性を左右するポイントになります。

繰延税金資産の回収可能性向上がもたらす利益押し上げ効果

今期の純利益の大幅改善には、繰延税金資産の回収可能性向上による法人税等調整額の寄与が大きく影響しています。これは事業の収益性が改善し、将来の課税所得の見込みが向上したことを反映するものであり、会計上のテクニカルな要因である一方、事業実態の改善を裏付ける指標でもあります。

今後も安定的な黒字を計上し続けることができれば、税務上のメリットも継続的に享受できる可能性があり、収益基盤の強化と相乗効果を生む構造になっていると見られます。

AI需要拡大を背景とした成長投資と収益化の両立

翌期の業績予想では、売上高が前期比+30.0%、営業利益が同+44.3%と、今期を上回る成長率が見込まれています。AI需要の高まりを追い風に、既存プロダクトの販売拡大と新規開発投資を両立させる方針がうかがえます。

一方で、急速な事業拡大局面では人材確保や開発体制の強化に伴うコスト増加も想定されます。成長投資と収益性のバランスをどう取るかが、翌期以降の業績を占ううえで重要な観点になるでしょう。

ITトレンド編集部の考察

今回の決算から見えるのは、エクサウィザーズが前期までの厳しい業績から一転し、大幅な黒字転換を果たした点です。売上高が前期比+22.3%の増収にとどまる一方、営業利益・経常利益・純利益はいずれも前期から大きく改善しており、事業の収益化フェーズが着実に進んでいることがうかがえます。

AIプロダクト事業の利用数増加という事業面の要因に加え、繰延税金資産の回収可能性向上という会計面の要因が重なったことで、純利益の改善幅が特に大きくなりました。今後は、この黒字体質が一時的なものにとどまらず、継続的に維持できるかが焦点になります。

翌期の業績予想では、売上高・営業利益ともに今期を上回る成長率が示されており、AI需要の追い風を引き続き取り込む姿勢がうかがえます。配当予想5.0円という株主還元の開始も、経営陣の業績改善に対する自信の表れと見ることができるでしょう。

まとめ

  • 2026年3月期通期の売上高は119億96百万円(前期比+22.3%)と増収
  • 営業利益15億94百万円、経常利益15億66百万円と大幅増益(前期は営業利益23百万円、経常利益2百万円)
  • 親会社株主に帰属する当期純利益は15億33百万円(前期は25億76百万円の純損失)と黒字転換
  • AIプロダクト事業の利用数増加と繰延税金資産の回収可能性向上が利益改善に寄与
  • 自己資本比率は48.1%、EPSは18.13円、翌期配当予想は5.0円
  • 翌期は売上高156億円(同+30.0%)、営業利益23億円(同+44.3%)を見込む

ITトレンド編集部

IT製品の比較サイト「ITトレンド」の編集部です。ITトレンドはイノベーションが2007年より運営している法人向けIT製品の比較・資料請求サイトで、累計訪問者数2,000万人以上、3,750製品以上を掲載しています。読者がIT製品・サービスを比較検討する際に役立つ情報や、システムを活用した社内の課題解決のヒントになる情報を日々発信しています。

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