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製品について2026年10月21日 00:05 掲載

AI Overviewの参照元、2位はYouTubeだった——SaaS約1.7万クエリの引用で見えた、動画が根拠になる問いとは

AI Overviewの参照元、2位はYouTubeだった——SaaS約1.7万クエリの引用で見えた、動画が根拠になる問いとは

GoogleのAI Overview(AIO)が回答の根拠にしているサイトを、法人向けIT製品約430カテゴリ・約1.7万クエリで数えました(2026年9月24日計測)。1位は比較サイト。2位は、企業サイトでもメディアでもなく、YouTubeでした。

なぜ動画がそこまで引用されるのか。どの問いで動画が根拠になり、どの問いでならないのか。参照元をサイト単位・種類単位で数えた結果から整理します。

1. サイト単位のランキング:1位は比較サイト、2位はYouTube

AIOが表示された約1.7万クエリについて、参照元に入った割合の上位です。

3クエリに1つでYouTubeが根拠に使われ、比較サイトの2位以下を上回ります。カテゴリ単位で見ても、6カテゴリに1つはYouTubeが参照元の1位です。

2. 動画が根拠になる問い、ならない問い

検討の段階ごとに、参照元を種類で束ねて分けました。

製品を選ぶ問いでは動画はほとんど使われず、根拠はテキスト側に寄ります。使い方や導入を聞く問いでは、動画の出番が3割まで上がります。

クエリの種類で見ると、差はさらにはっきりします。

上位に並ぶのは「使い方」「方法」「活用」といった、やり方を聞く問いです。下位は「比較」「ランキング」「価格」といった、どれを選ぶか・いくらかを聞く問いです。境目は製品の分野ではなく、答えが「手順」になるか「一覧」になるかにあります。

3. 分野によっては、動画が参照元の1位

カテゴリ群ごとに見ると、ハードウェアインフラ(YouTube 62%)、AIサービス(54%)、ネットワークインフラ(49%)、クラウド(47%)では動画が参照元の1位です。

製品そのものが画面や機材で説明される分野と、新しくてテキストの解説が追いついていないAI系で動画が選ばれています。人事・労務(26%)、販売(25%)では動画の出番は少なく、テキストが中心です。

4. なぜYouTubeが上位なのか

AI Overviewが参照元をどう選んでいるかは公開されていません。ただ、数字の出方からは4つの理由が読み取れます。

①1つのドメインに動画が集まる構造

企業サイトは7,000を超えるドメインに分かれていますが、動画は企業が作ろうとメディアが作ろうと、ほぼすべてyoutube.comの1ドメインに集まります。

サイト単位で数えれば、構造的に上位に来やすい。これは「動画が強い」というより「YouTubeに集約されている」ことの結果でもあります。

②問いの形と答えの形が対応している

「◯◯の使い方」「◯◯する方法」という問いに、AIOは手順を順番に示す回答を作ります。根拠として使いやすいのは、操作画面を順番に見せている動画です。

一方、「比較」「価格」の問いの回答は表形式になり、製品名・機能・料金を並べた情報は表のあるテキストから取るほうが確実です。動画が出る問いと出ない問いがはっきり分かれるのは、このためと考えられます。

③読まれているのは映像ではなく、おそらく文字起こし

AIOが動画の中身をどう読んでいるかは明かされていませんが、映像そのものではなく字幕や文字起こしのテキストを手がかりにしている可能性が高いと見ています。

そうだとすれば、手順を言葉で説明している動画ほど根拠になりやすく、画面を映すだけの動画は拾われにくい。使い方系で62%、価格で4%という開きは、この読み方とも整合します。

④テキストの代わりではなく、横に並ぶ

YouTubeが参照元に入った回答でも、テキストの参照元が外れているわけではありません。AIOは「使い方」の問いにも解説テキストを添え、「比較」の問いにも動画を添えることがあり、役割を分けて両方を使っています。動画が増えたからテキストが減る、という関係ではありません。

5. では、企業サイトはどこにいるのか

参照元を種類ごとに束ねると、もう一つの構図が見えます。

種類としては企業サイトが最多で、ほぼすべての回答に入ります。ただしその枠は7,000を超えるドメインで分け合っていて、1社あたりの取り分はごく薄い。

一方、動画は実質1ドメインで4回答に1回入り、比較サイトも30弱のドメインで枠の2割を持ちます。枠の量は企業サイトに、枠の集中は少数のドメインに、という構図です。

前回お伝えした「参照枠が減り、減った分の多くは企業サイトから出た」とあわせると、企業サイトは最も多く引用される種類でありながら、1社ずつは最も薄く、最も削られやすい位置にいます。

企業サイトの立ち位置を整理する

今回の数字から言えることは3つです。

  • 企業サイトは「引用されない」のではなく「1社あたりが薄い」。7,000社超で枠を分け合い、削られるときはここから削られる
  • 使い方を聞く問いでは、動画が枠を取る。製品紹介ではなく、手順を言葉で説明する1作業1本の動画が根拠になる
  • 製品を選ぶ問いでは、動画の出番は少なく、根拠は表にできるテキストに寄る

どの問いで根拠にされているかは、問いの種類と分野でかなり違います。自社サイトを整えるだけでは、その外側で何が起きているかは見えません。

自社の立ち位置、把握できていますか

今回のランキングは市場全体の数字です。自社製品が「使い方」の問いで動画に拾われているのか、「比較」の問いで名前が挙がっているのか、それともどちらにも入っていないのか。製品ごとに見ないとわかりません。

そして打ち手も、自社サイトの中だけとは限りません。使い方を聞く問いで3割が動画を根拠にしている以上、手順を言葉で説明する動画をYouTubeに置くことも、AI Overviewに拾われるための手段になりえます。どこに力をかけるかは、いま自社がどの問いで根拠になっているかを見てから決めるほうが確実です。

当社では、AI Overviewの表出率・引用率を毎月レポートする掲載メニューをご用意しています。製品情報の掲載に加えて、対象クエリで自社製品がどの問いで根拠になっているかを確認できるものです。まず自社の立ち位置を把握するところから始めてみてください。

レポート付き掲載メニューの詳細は資料請求から。

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