
人事システムを選ぶときに気をつけたい5つのポイント
どのような企業にも必要不可欠な人事システムですが、このシステムは非常に多機能で、「どれを選べばいいかわからない」という方も少なくないでしょう。
今回はそのような方に向けて、人事システムの選び方5つのポイントをご紹介します。
1.総合型マネジメント業務か
まず、人事システムを選ぶ際に気をつけるポイントは、人材管理とプロジェクト管理の両方を一つの人事システムで機能させられるかという点です。
従業員のデータを管理し、必要に応じて修正を加え、そのデータを活用して人材育成を行うことが人事システムの目的の1つです。また、人材管理だけでなくプロジェクトごとに目標を設定し、従業員個人ごとにも目標を設定しましょう。
人材とプロジェクトの両方を一括し1つのプラットフォームで管理することで、必要な情報を分散させることなく、1箇所に集約して管理・運用できます。ディレクション業務の担当者にとっても、従業員を評価する権限が与えられている担当者にとっても、互いに使いやすい人事システムと言えるでしょう。
2.高いパフォーマンスを発揮するか
人事システムを選ぶ際に気をつける2つ目のポイントは、詳細なタレントマネジメント業務を行えるかの点です。
1人の人間を視覚的に数値で評価するには、高度で的確な評価基準が求められます。
詳細なタレントマネジメント業務を行うためには、多くの項目で多角的に従業員を分析する必要があるのです。適正診断や、キャリア、固有のスキル、業績などさまざまな項目で従業員を分析することで、丁寧なタレントマネジメント業務を実現できます。
顔写真によってヴィジュアルで従業員を管理する機能があるソフトもあり、より視覚的・直感的に人事マネジメントを行えるでしょう。
3.長期的なサポートがあるか
人事システムを選ぶ際に気をつけるポイントの3つ目は、長期に渡って活用できるかという点です。
保険や、税などの制度が改定された際にも素早く対応できることや、マイナンバー制度など細かな制度の変更にアップデートで対応する、といった長期に渡ってサポートが続き、使用できる設計になっているかの確認も重要です。
また、長期に渡って使用できる人事システムは、従業員のデータを蓄積できるため、詳細に記録された従業員のデータを基にして、数年後の昇進・昇給のシミュレーション機能を利用できます。人材育成の観点からも大きなメリットをもたらすでしょう。
4.クラウド型かオンプレミス型か
人事システムを選ぶ際に気をつけるべきポイントの4つ目は、クラウド型かオンプレミス型かです。
クラウド型の開発が進み、採用率が上がっていますが、それぞれ一長一短です。それぞれの特徴を解説します。
クラウド型
クラウド型は、自社にサーバーを置かず従量課金制で提供会社のものを利用する方式です。
少人数しか利用しないならかなり少額で使用できます。また、オンプレミス型と比べると、初期費用や維持・管理費用なども不要なためコスト面ではこちらのほうが優秀と言えるでしょう。
また、マルチデバイスに対応していることで、いつでも、どこからでもアクセスすることが可能です。必要な書類をドキュメントファイルとしてクラウド上に保存しておくことで、ペーパーレスな職場環境づくりへもつながるでしょう。
オンプレミス型
オンプレミス型は自社サーバーにデータを置き、社内専用回線を利用して各端末に接続します。
一般論として、専用回線を利用しているので情報の機密性は高く保たれます。また、買い切り型のため、大規模な会社で、何年も継続して利用を考えている場合はおすすめのタイプです。
ですが、導入の際サーバー費用や諸初期費用がかさむほか、維持のために社内の情報システム部門を整える必要があります。
5.使いやすい操作感
システムやソフトは、一度導入したらその後長く利用するでしょう。それを踏まえて考えると、「使いやすい操作感」は非常に重要です。
無料体験版が用意されている製品も多いので、操作感を確かめてから導入することをおすすめします。
そもそも人事システムとは
人事システムとは、人事情報管理システムと呼ばれることもあり、社員の名前、性別、住所などから昇格、退職などの一連の人事情報を管理するためのシステムです。また、給与計算や人事評価システムと連携し活用することも多々あります。人事業務の効率化や効果的な人材配置につながるメリットがあります。
人事システムの機能
人事システムの機能は、主に人事情報の管理や人事評価の管理、それに応じた適正配置、給与計算機能など多岐にわたります。
詳しい人事システムの機能は、以下の記事に記載されているので、参考にしてください。
自社に最適なシステムを導入しよう
こちらでは2つの業務視点、長期的期な活用の視点、ツールの提供形態、操作感という5つの視点から人事システムの選び方を解説しました。人事システムは複数の人事業務を横断的にカバーする複合システム、人事統合システムになっているので関係者も多く、その選び方も難しくなっています。
さらに人事システムは、多種多様なパッケージ製品やクラウドサービスが提供されています。自社の求める人材と長期的な人材育成の観点から、これらの要素をシステムでいかに管理できるのか、人事戦略をシステムに反映できるかをしっかり比較検討して見極めましょう。
