竣工から10年後の改修の相談、取引先からの品質の照会、監査での確認。何年もたってから「当時の図面や記録はありますか?」と聞かれたとき、資料をまとめていた担当者はもう異動や退職でいない、ということは珍しくありません。
この記事では、建設業の現場を例に、necfru drive で「案件が終わったときに整理して、何年後でも探せる形で、低コストに残す」運用に変えた活用イメージを紹介します。
この活用事例の場面
建設業では、建物を引き渡したあとも、長く資料を求められます。
- 改修・増築の相談で、当時の竣工図や設備の仕様書が必要になる
- 不具合の問い合わせで、施工中の写真や検査の記録を確かめる
- 監査や取引先からの照会で、品質の記録を出す
法令でも、保存が求められる資料があります。たとえば建設業法施行規則第26条では、発注者から直接請け負った建設業者(元請)は、完成図・発注者との打合せ記録・施工体系図などの「営業に関する図書」を、目的物を引き渡したときから10年間保存することとされています。求められる年限は、業種や契約、発注者の求めによって変わるため、自社の条件は事前に確かめてください。
困りごと:問い合わせが来たとき、当時の資料が見つからない

資料を求められるのは、ずっと後
竣工・納品から問い合わせまでの間に、担当者の異動、サーバーの更改、事務所の移転などが重なります。そのたびに、資料の場所が分からなくなっていきます。
置き場所が、ばらばら
旧サーバーのどこか、倉庫の箱、担当者のPC。「更改のときに移したはず」「紙のまま、どこかにある」と、記憶を頼りに探すことになります。
使わない資料にも、同じ費用がかかる
何年も開かない資料も、毎日使う資料と同じ置き場所に置いているため、容量が足りなくなるたびに機器やクラウドの容量を増やしています。
長期保管の方法を選ぶときの比べ方
長く残す資料の置き場所には、社内のサーバーやNAS(社内の共有ファイル保管機)、外付けのHDD、紙のまま倉庫、クラウドの保管サービスなどがあります。比べるときは、次の点が判断の材料になります。
- 何年後でも探せるか:担当者がいなくても、物件名や時期などから資料にたどり着けるか
- 長く置く費用:開かない資料を、安く置いておけるか
- 取り出すときの手間と時間:必要になったとき、どれくらいの時間と費用で使える状態になるか
- 見られる人と記録:誰が見られるかを決められ、ダウンロードや共有の記録が残るか
- 機器の更改に左右されないか:数年ごとの機器の入れ替えのたびに、移し替えが必要にならないか
解決の流れ:残すときに整理して、何年後でも探せる

- 案件ごとにまとめる(人):案件が終わったら、資料をフォルダごと necfru drive に移します。
- 概要とタグ(自動):AIが資料の中身を読み取り、物件名・時期・資料の種類などの概要とタグを付けます。人があとからタグを足すこともできます。
- 安い保管へ(人):使わない間は、使わないデータ向けの安い保管に置きます。すぐ使う資料は、よく使う保管に置いたままにします。
- 探して確かめる(人):物件名や時期で探し、概要で中身を確かめます。安い保管に置いたままでも、概要や主なファイル形式のプレビューは見られます。
- 取り出して渡す(人):必要な資料は取り出しを依頼し、使える状態に戻してから、URLで社外に渡します。
2つの保管の使い分け
- よく使う保管:進行中の案件や、日々参照する資料。すぐに開けて、共有URLでも渡せます。
- 使わないデータ向けの安い保管:終わった案件、古い年度の資料。取り出しには手続きと費用がかかり、使える状態に戻るまで12時間以上かかります。共有URLで渡すときは、よく使う保管に戻してからにします。
ある問い合わせへの対応
たとえば、10年前に引き渡した集合住宅の管理会社から、外壁の改修について相談が来たとします。
- 担当者が「A町集合住宅」「外壁」で検索します。案件フォルダの竣工図、設備の仕様書、外壁の施工中の写真が候補に出てきます。
- 安い保管に置いたまま、概要とプレビューで、どの資料が必要かを確かめます。
- 必要な竣工図と写真だけ取り出しを依頼します。使える状態に戻るまでには12時間以上かかるため、管理会社にはその旨を伝えておきます。
- 期限とダウンロードの回数を付けた共有URLで、管理会社に渡します。誰がいつダウンロードしたかは記録に残ります。
当時の担当者に聞かなくても、案件の名前から資料にたどり着けます。
こう変わる:探し回る代わりに、保管庫から出す

- 置き場所:旧サーバー・倉庫・個人のPCにばらばら → 保管庫に案件ごと。何年たっても同じ場所
- 探し方:担当者の記憶が頼り、退職すると分からない → 概要とタグで、物件名や時期から探す
- 保管の費用:使わない資料も同じ費用で置いている → 使わない間は安い保管で、低コストで長く置ける
費用の考え方
保管の費用は、置いた容量に応じてかかります(いずれも税別)。
- よく使う保管:1GBあたり月1.2円
- 使わないデータ向けの安い保管:1GBあたり月0.48円
- 安い保管からの取り出し:1回あたり1円と、1GBあたり10円
たとえば、終わった案件の資料1,000GBを安い保管に置くと、保管の費用は月480円です。取り出すのは、問い合わせが来たときに必要な資料だけなので、取り出しの費用も必要な分に限られます。このほかに基本料金(月額)がかかり、ユーザー数は無制限です。
導入するときの進め方
- 「終わった案件」の区切りを決める:引き渡しや納品から何か月たったら移すか、を決めます。
- フォルダの名前のルールを決める:「年度/物件名」のように、あとから探す言葉がフォルダの名前に入るようにします。
- 古い年度から移す:一度にすべてではなく、古い年度から順に移します。
- 見られる人を決める:長期保管のフォルダを見られる人を絞り、取り出しを依頼できる人も決めておきます。
導入の前に知っておいていただきたいこと
- 安い保管からの取り出しには、時間と費用がかかります:急ぎで使う可能性がある資料は、よく使う保管に置いておきます。
- 図面のCADデータは、AIの概要・タグの対象外です(今後対応予定):プレビューは、広く使われている設計データの形式に対応しています。対象の形式や見え方はお問い合わせください。PDFにした図面や、仕様書・写真は概要とタグの対象です。CADデータは、フォルダの名前や人が付けるタグで探せるようにしておくと安心です。
- 保存の年限や形式は、お客様の決まりに合わせてください:法令や契約で求められる要件は、事前に確かめてください。
- 削除したファイルは、90日間はゴミ箱から戻せます。
こんな会社に向いています

- 竣工や納品のあとも、改修・保守・保証の問い合わせに備えて資料を残している
- 取引先からの照会や監査で、品質の記録を求められることがある
- サーバーの更改や異動のたびに、古い資料の場所を見失う
- 何年も使わない資料が多く、保管の費用を抑えたい
竣工図書・品質記録・保守の記録など、長く残して、いつか出す資料に同じ流れで使えます。
よくあるご質問
安い保管に置いた資料も、探せますか?
探せます。概要やタグは安い保管に置いたままでも見られ、主なファイル形式はプレビューもできます。
取り出しには、どれくらいかかりますか?
使える状態に戻るまで、12時間以上かかります。費用は1回あたり1円と、1GBあたり10円(税別)です。
安い保管に置いたまま、社外に渡せますか?
渡せません。よく使う保管に戻してから、共有URLで渡します。
紙の資料も残せますか?
スキャンしてデジタル化したものを取り込めます。スキャンの作業は、お客様または専門の業者で行ってください。取り込んだ書類は、AIが文字を読み取って概要とタグを付けます。
安心して使うための仕組み
- データは国内(AWS 東京リージョン)に保管します。お客様の要件に合わせて、データを論理的に分けた環境、またはお客様専用の AWS アカウントで提供します。
- ユーザーやグループ、フォルダごとに見られる範囲を決められます。ログイン・ダウンロード・社外への共有などの操作は記録に残り、CSV で出力できます。
- 通信は暗号化されています。お客様のデータが AI の学習に使われることはありません。運用と保守はネクフルが行います。
まとめ
何年も後の問い合わせに答えられるかどうかは、案件が終わったときの残し方で決まります。案件ごとにまとめ、概要とタグを付け、使わない間は安い保管に置いておけば、担当者がいなくても当時の資料にたどり着けます。選ぶときは、何年後でも探せるか、長く置く費用、取り出しの手間と時間、見られる人と記録、機器の更改に左右されないかを比べてみてください。
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